「……入れ」
グラウンドではかつての自分達のように一心不乱にアメフトをしている
きっと彼は無理を言ってこの部室を貸し切ったに違いない
懐かしい気持ちと複雑な感情が入り雑じって手が震える
がらり…
「…さぁ、来たわ。話して?」
「コーヒー」
「……妖一」
「早くしろ」
「もう…」
昔のようにパソコンを膝にのせ、足はテーブルの上にあげる彼
昔のように画面から目を離すことなく、私のコーヒーを要求する
仕方なく奥に今だ鎮座するコーヒーミルで二人分淹れる
作業の邪魔にならず、尚且つ彼の手が届く範囲にカップを置く
自分のカップには砂糖とミルクをたっぷりと
飲むと緊張の糸が少しほどけるよう
「…どうしてここに呼んだの?」
「さぁな」
「私が考えたこと…言ってもいい?」
「勝手にしろ」
「ここから始まった関係をすべてなかったことにしたいんじゃない?」
口にすれば本当にそうとしか思えなくなった
「私とのことをなしにして、新しく始めたいのよね?」
パソコンの画面からいっこうに目を離さない彼にだんだん不安になる
昔からそうだったわ…
私だけなにも見えないの
「いいわよ、それでも」
昔と違うのは、憐れにすがるような真似はしないところ
精々いい女を演じるの
「沈黙は肯定と取っていいかしら」
私のなけなしの優しさ
「…あぁ、そうだ」
崩れた
足元がなくなるような感覚
すっかり冷めたコーヒーカップを握りしめる
私はあなたにまた負けたのね
涙さえでない
「そう…そうなの」
「あぁ、終わりだ」
ここまで淡白だと笑いすら浮かぶ
コーヒーカップをそっと離し、席をたつ
「それじゃぁ…」
「まだ話は終わってねぇ」
扉に手をかけたときにかかる声
振り返ればあの勝ち気な笑み
「今日までの関係は終わりだ。ぬりぃ夫婦ごっこはな」
「…意味がわからないわ」
「今からは…」
スッと腰に回される腕
昔の淡い思い出を燻るような…
目を合わせれば、昔のような貪欲な瞳に私がうつる
「今からするのは百年の恋だ。冷めることもねぇ恋。必要なのはお互いだけだ」
互いの指を組めば、普段より熱い彼の体温に気付く
「なぁ、まもり…」
昔より少し声が低くなったのね…
「俺と付き合え」
断れないことをわかって言うあなたはやっぱり悪魔と呼ぶに相応しいわ
答える代わりにあなたにキスをあげる
こうして私たちはまた恋に落ちる
終わり
うっぎゃ~~~~~~~~~~~!!!
甘いッス!!
マジ甘い!!
さすがっす 風龍凪さま!!
謎が全部解けなかったので次回はなぞ解き編に突入っす!
・・・・でも、私も謎が何なのかわからないの★
なんとか書きあげて バトンをつなげるっす!
サボってたので気を引き締めて頑張ります!!!
楽しいクリスマスを迎えるためにも!!!

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