一緒じゃなきゃね★
「もうすぐ部活も引退だね」
「おう」
「どっぷりアメフト漬けの毎日だったから部活なくなっちゃったら手持ちぶさたになっちゃいそうだよね」
「受験生とは思えない余裕の発言デスネェ」
「そう言う蛭魔君こそろくに受験勉強なんてしないくせに」
「日頃の積み重ねの賜物デスヨ」
「何それ。授業中はパソコンで株取り引きばっかりしてるクセに」
「あんくらいパソコンいじりながらでも覚えられっだろ」
「そんなの蛭魔君くらいです!みんな頑張って勉強してるんです」
「ご苦労なこって」
「まったく。少しは雪光君を見習って勉強してみたら?」
「これ以上勉強して俺にノーベル賞でもとれっつーんデスカ?」
「まさか!蛭魔君がとれるとしたらイグノーベル賞でしょう」
「フン。言うじゃねえか。そんだけ言う口があんなら素直に言いたいこと言いヤガレ」
図星をさされてまもりは一瞬、言葉につまった。
もうすぐ引退の為、引き継ぎやら何やらと面倒な仕事が多く、蛭魔とまもりは相変わらず部活の後、二人で部室に居残りの日々が続いていた。
「……だって…」
「あん?」
「だって、どうせ蛭魔君イヤだって言うだろうし…」
いじけたような物言いをするまもりに少々嫌な予感を覚えながらも蛭魔はまもりに話の先を促した。
「言うだけはタダだ。言ってみろ」
「怒らない?」
「うだうだこれ以上言い続けるようならキレる」
「う~、じゃあ言うけど…」
まもりはしぶしぶ口を開いた。
「今まで部活頑張ったじゃない?だからご褒美が欲しいナァ~って思ったの」
「ご褒美?なんだ?ダイヤの指輪が欲しいのか?真珠のネックレスか?それともあの間抜け面のクマのぬいぐるみか?火鼠の皮とかフザケタ事は言うなよ?」
「チガイます。物より思い出!一緒に……ネズミーランド行きたいナァって思って」
「はぁ?ネズミーランド?」
「うん。今、プロなんとかスワッピングって言うアトラクションやっててね」
「アホか。ProjectioMappingだ!マッピング!」
「そう、それそれ!それをテレビで見てね、すっごく綺麗だったから見に行きたくなったの!」
「マッピングもスワッピングも興味有リマセーン」
「だからご褒美って言ってるじゃない。マネージャーの仕事を一生懸命頑張った可愛い彼女へのご褒美」
「自分で言うか?」
蛭魔の馬鹿にした視線は綺麗にスルーしてまもりは力説する。
「絶対楽しいから!ね?一緒に行こうよ。プロなんとかっての見たいんだもの。ね、ね?」
「………」
「お願いします!!」
机におでこをぶつける勢いで頭を下げるまもりに蛭魔は盛大なため息を一つついた。
「あー…ったく、しょうがねえなァ。今回だけだぞ」
「えっ?!良いの!?一緒に行ってくれるの!?本当に!?嘘じゃない!?からかってんじゃないよね!?」
「ウルセー。前言撤回すっぞ」
「ダメダメ駄目!撤回しちゃダメ!!」
「わかったわかった」
「じゃ、じゃあ、いつ行く?蛭魔君はいつが良い?」
まもりの気迫に気圧されながら蛭魔はスケジュールを組始めた。
続く
えっと・・・・
タイトル、また考えます。
おもいつかないヨ★

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