posted by 春海 さな
at 00:08:49 │
EDIT
夏休みがもうすぐ終わっちゃう・・・。
ついこの間 ようやく始まったと思ったのに。
どうにかこうにか宿題はまにあいそうなのでヤレヤレです。
ようやくの更新。
短いお話のはずが なかなか更新できずにダラダラになっちゃってる★
夏休みの宿題さえ終われば~~~~!!
・・・・そしたら新学期になるんだ・・・。
POOL 3
部活を理由にデートを断った相手が、蛭魔を「横暴」だと断罪する理由は自分のせいに他ならないと瞬時に悟ったまもりは、慌てて止めに入ったが、蛭魔の「面白え」の一言で見守るしかなくなった。
「蛭魔君。君は高校三年の大事な時期に部活で姉崎さんの時間を忙殺する事に引け目は感じないのか!?申し訳ないと思わないのか!?」
「別に強制してねーよ」
「しかし、責任感の強い姉崎さんが職務を放棄して遊びに出かけることなど出来ない事はわかるだろう!?」
「んっなもん、本人のせいで俺のせいじゃねえだろ」
「いい加減姉崎さんを解放してあげたらどうだ!?」
「てめえとデートする為にか?」
「うっ…」
「告って、デートだけでもって頼みこんだってのに時間がねえって断られた八つ当たりか?」
「うるさい うるさいっ!そんなんじゃない!俺は姉崎さんの為を思ってだ!」
「とんだおためごかしだな」
「うるさいって言ってるだろう!」
「中田君、落ち着いて。私は大丈夫だから。もう良いから」
蛭魔の挑発にあっさり熱くなっていく中田にまもりはなんとかこの場をおさめようと声をかけた。
しかし、熱くなっている中田にはまもりの言葉が声援に聞こえ、ますます鼻息を荒くした。
「姉崎さん、大丈夫、安心して下さい。あなたの為に俺はこの悪魔と闘います!」
「いや、闘うなんて…」
「面白え。どうやって俺を倒すってんだ?」
「…あ、悪魔には聖水だ!」
「はぁ?」
「正々堂々、水泳で勝負だっ!!」
水泳部のキャプテンと水泳勝負とは正々堂々が聞いて呆れるが中田本人はいたって真面目だ。
蛭魔は水が苦手なのではないかと言う話を聞いていたからの発言だと言うのがバレバレで、その場は一気に白けたものになったが中田は気にしない。
「今日の放課後、屋上のプールで対決だ!!」
周りの空気などお構い無しで宣戦布告した。
「ふん」
「決まりだからな!逃げるんじゃないぞ!?」
自信満々に中田はニヤリと笑ったが、はっきり言って、誰の目にも滑稽としか映らない。
しかし、本人はあくまで真面目。
「姉崎さん。あなたの為に俺は勝ちます!そしてあなたを自由にしてみせます!」
言うだけ言うと中田は、さっさと食器を片付けて食堂から出て行ってしまった。
後にはなんとも言えない空気が残された。
しばし唖然とした後、まもりはこっそり蛭魔を見たが、当の蛭魔は何事もなかったかのようにいつの間にか食事を再開していた。
「蛭魔君、どうするの?」
「どうするも、相手してやるしかねえだろ」
「だけど…」
「不戦敗なんざ胸糞悪ぃ」
「私、ちゃんと話してくる」
「ヤメロ。どうせ勝負したくない俺がてめえに無理やり言わせたとか言われるだけだ」
「でも…」
「面倒くせえが売られた喧嘩は買うのが礼儀だろう」
「そんな礼儀はないと思うんだけど」
「ウルセー。てめえこそ、嘘の責任はきっちりとれよ?」
「えっ?」
「てめえのつまらねえ嘘のせいでこんな事になったんですからネェ?」
「え…」
「いやー、大変だナァ」
そう言うや蛭魔は食べ終えた食器をそのままに食堂を出て行った。
綺麗に食べ終わった食器を見て、まもりはため息をついた。
つづく
ありふれたお話だ★

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