posted by 春海 さな
at 12:24:30 │
EDIT
なんでなんですかね?
文字数が多すぎてUPできないって表示が出てなかなか更新できないの・・・。
メールをコピペしちゃだめなのか?
短い話だから一回でUPしたかったのに・・・
昼休み終了まで時間は少なくなってしまった。
選手発表について具体的な相談をする時間はなくなってしまったが、とりあえず名簿を蛭魔に渡すだけは渡したい。
そう思い、まもりはもう一度部室を覗いてみた。
そこには居るのが当然と言うような顔をしてパソコンをいじる蛭魔がいた。
「あ、蛭魔君!」
「なんか用か糞マネ」
「連盟からワールドユースの名簿が届いたわよ」
「ほー」
まもりから名簿を受け取ると蛭魔はざっと目を 通した。
それは蛭魔の予想通りのメンバーで、今までに考えていたあらゆる作戦の変更は一切不要だった。
いくらトライアウトを受けようと力不足の者は落ちると冷静にデータを分析していたからだ。
「ふん」
頭の中のデータと寸分違わぬ名簿などもはや無用の長物で、蛭魔は机の上に名簿を放ると再びパソコンの操作を始めた。
「えっと…じゃあ、私、行くね」
「おい、糞マネ」
部室を出て行こうとしたまもりを蛭魔が呼び止めた。
「なに?」
「てめえもワールドユース参加だかんな」
「えっ?私も?!」
「たりめえだ、てめえは糞マネだろうが」
「でも、世界大会だからちゃんとしたトレーナーとかスタッフがつくと思うから…私は必要ないと思う」
「ケッ。使えるか使えねえかわからねえ奴より確実に使える奴連れて行く方が効率が良いに決まってんだろうが。ぬるい事言ってんじゃねえよ」
「でも…」
「でももへったくれもねえ。これは決定事項だ。てめえは連れて行く。つべこべ言うな。疲れるだろーが」
「疲れるって何よ?!」
「理解力のねー奴に物事を納得させる無駄な労力のせいで俺の脳が疲れちまっただろうが」
そう言って蛭魔は盛大なため息をつくてパソコンを膝の上から机の上へと移動させた。
「何それ。とんだ言いがかりじゃない」
「うるせー黙れ。人を疲れさせた責任とりやがれ」
「はあ?」
「いいから、黙ってポケットの中のもん出せ」
「えっ…」
とたんにまもりの動きが止まった。
「隠し持ってるもん出せよ」
「これは…」
「俺んだろ?」
「………」
しばし固まった後、まもりはためらいながらもポケットから綺麗にラッピングされた小さな箱を取り出した。
気が付けば、いつの間にか蛭魔はまもりのすぐ近くに立っており、無言で手を差し出している。
その手に戸惑いながらもまもりはそっと箱を置いた。
続く

PR