Sweet Winter 10
えっ?
まもりは突然の出来事に頭が真っ白になりフリーズしてしまった。
「てめえは頭が良んだか悪いんだか、簡単な事でも馬鹿みてえに子難しく考える癖がある。てめえが考える大抵の事は大したじゃねんだよ」
「うっ」
自分でも少し思い当たる節があるので反論できない。
「その上に今のてめえは酔っ払いで体調も最悪と来てやがる。そんな奴の戯言に付き合う程、俺は物好きでも暇人でもねえ。今のてめえに必要なのは睡眠だ!わかったらとっとと寝やがれ!」
「はい!」
まもりが素直に横になると、蛭魔もまもりに背をむけて横になり布団に潜り込んだ。
「…一緒の布団で寝るの?」
「あん?」
肩越しに振り返った蛭魔の顔は睡眠を邪魔され、この上なく不機嫌で凶悪なものになっていた。
「てめえが床で寝るってえなら俺は止めねぇ。好きにしやがれ」
そう言い捨てるとさっさと眠ってしまった。
自分は絶対、布団で寝るってことね…。
隣りから聞こえて来る規則正しい静かな寝息にまもりも眠気を誘われる。
今、考えてもしょうがないわね…。
自然とあくびが出てくる。
「おやすみなさい」
小さく呟いてまもりは深い眠りに落ちて行った。
次にまもりが目を覚まし、枕元の時計を見た時、にわかには針の示す時間を信じられなかった。
「4時って…」
慌てて携帯で確認するが間違いなくて愕然とする。
いくら昨夜、寝たのが遅かったからって…。
いくらお酒飲んでたからって…。
自分のあまりの失態に目眩がする。
ここの所、学校も部活も忙しくていっぱいいっぱいな状態が続いてたものね…。
再び布団に寝転ぶ。
泥のように眠ったおかげですっかり疲れがとれ、頭もスッキリして気持ちが良い。
「ふぅ、動かなきゃね…」
布団でコロコロする気持ち良さに起きるのが億劫になるが、いつまでもこのままではいられないと思った時、自分が何か忘れていることに気付く。
「…?何だったっけ?……!」
重要な事を思い出した時、その元凶の声がした。
「糞眠り姫。ようやくお目覚めデスカ」
「ひ、蛭魔君!まだ居たの?!」
驚いて振り返ると、そこにはパソコンをいじっている蛭魔がいた。
「どこかの誰かさんが盛大にゲロぶっかけてくれたおかげで服がダメになりましたからねぇ」
「うっ…ゴメンなさい」
「乾燥機と暖房でようやく乾きましたよ。QBを裸で眠らすとは、いやぁ、できたマネージャー様ですねぇ」
「本当にごめんなさい!」
嬉々として嫌味を言ってくる蛭魔に一言でも返したい所だが、全面的に非はこちらにあるので何も言い返せない。
自分の失態を悔やんでいる時、まもりはふと気になったことを蛭魔に尋ねた。
「ねぇ、そう言えば蛭魔君って…」
嫌味を言いながらも軽やかにキーボードを叩いていた指がとまり視線がまもりを捕らる。
「ご飯どうしたの?何か食べた?」
「…。」
「どうかした?」
黙り込んだ蛭魔にまもりが尋ねる。
「ま、てめえらしいがな。飯なら向かいの喫茶店で出前取った」
「えっ、向かいの喫茶店?!」
まもりの住むマンションの向かいのビルの一階にある喫茶店は近辺になら出前もしてくれる。
手頃な値段でメニューが豊富で美味しいと三拍子揃っているので、出前は取ったことは無いが、予定の無いのんびりした休日には良く食べに行っており、今ではお店の人達とすっかり顔馴染みになっている。
「姉崎で注文したが、出前持って来た野郎が俺見て腰抜かす程驚いてたぞ。ま、独り暮らしの女の部屋に出前届けたら中から上半身裸の男が出てくりゃ驚くわな ケケケ」
心底楽し気な蛭魔に脱力してしまう。
男が出て驚いたんじゃなくって、蛭魔君が出たから驚いたのよ!
こんな凶悪な人がいきなり出てきたら誰だってびっくりするわよ!
絶対、わざとだ。
面白がってだ。
あ~…もう、あのお店行けないかも…。
その時、玄関チャイムが鳴った。
「何かしら?」
「人様にこんだけ迷惑かけたんだ、しっかり詫びしやがれ」
「えっ?」
蛭魔の言葉に疑問を抱きながらも、急いでガウンをはおり玄関へ行きチャイムの相手を確認する。
「どちら様ですか?」
「スーパー赤城の宅配サービスです」
「はい?」
スーパー赤城はまもりの住むマンションの近所のスーパーだが、宅配サービスがあるなんて聞いたことが無い。
チェーンをかけたままドアを開けると、そこには両手にスーパーの袋を提げ、汗だくな小肥りの中年男が立っていた。
「いつもお世話になっております。スーパー赤城の店長の石松と申します。ご注文の品物を配達に上がりました。」
息切れしながらも一気に挨拶する相手に慌ててまもりはチェーンを外し荷物を受け取った。その時、いきなり後ろから一万円札を持った手が伸びてきた。
「ご苦労さん。釣りはいらねえ」
石松と名乗った店長は馬鹿丁寧な態度で何度も頭を下げるとそそくさと帰って行った。
両手いっぱいのスーパーの袋の中身は鍋の材料だった。
to be Continued....
どこまで行っても色気よりも食い気なウチのまもり★
ウチの蛭魔も その気のない女は睡眠妨害な存在でしかないです★
・・・淡泊過ぎ。
色気0。
このお話の着地点が私には見えません。
一体、どこに向かうのか??
やっぱ、ここは風龍凪さんに 見事に締めて頂くしかないですね!←丸投げかい!!
蛭魔は何鍋が好きですかね?
こってりともつ鍋とか?(締めのそばも良いよねv)
キムチ鍋も良いかも?(蛭魔なら かなりの劇からにしそうで怖い・・・)
丸鍋も良いねv(生き血のんで1発で風邪治りました!)
てっちりもたまらんvv(だけどてっちりよりてっさが好き)
蟹すきなんかも良いね~!(でも蟹は焼き蟹が1番好き!!)
でも、私はしゃぶしゃぶをポン酢とネギと大根おろしたっぷりで食べるのが1番好きですv
さっぱりと食べれてたまらんですvv
・・・・書いてる本人がコレだから色気より食い気なのはしょうがないですね・・・★

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