Scherzo and Field

世間は騒ぐこの季節

寒い夜空に

私の心は映らない

何もかもが灰色の

景色を私は映せない

何もかもを映せない

いやだいやだ

私は先へは進めない

「…寒ィ」

「そう……」

「その窓閉めろ」

「うん……」

「何を考えてやがる」

「さぁ……」

窓の外にあるのは

空っぽの薄暗い空

白く美しい雲はここには来ない

蒼く美しい空はここには来ない

私の瞳の蒼でさえ

ここには跡形も残ってはいない

「俺は最京大に行く」

「…うん」

「お前も来い」

「…うん」

「……泣くな」

「…うん」

寒いのは外の世界だけ

温かくなりたかったら

彼のところへ行けばいい

必ず温かくしてくれるから

「ありがとう…」

冬は嫌いなのだけれど

私は春を待ちはしない

「暑い」

咄嗟にでた言葉はたったこれだけ

しかし、その言葉に込められたのは膨大な量

これに気付いたのはお前を入れて3人目だ

「ねえ、暑いなら中に入ったらいいのに」

「ケッ！」

「もう…」

そう言いつつてめえは俺の横に座る

誰も寄り付かない俺の右側に

「近ぇよ」

「いいじゃない、ここが良いの」

「失せろ、目障りだ」

「はいはい」

パソコンに目を落とそうとも、アメフトしか目に入っていなくても

それでも感じるこいつの体温

心の底からわかる

俺の右側はこいつがいなければいけない

「寒ぃ」

「さっきは暑いって言ってなかった？」

「寒ぃ」

「…ふふ」

今かなり近い距離でこいつの体温を感じられる

俺の大っ嫌いな甘さとともに

「わかりにくい甘え方ね」

「てめえだけにわかりゃいい」

「それもそうね」

いつになく熱い空気といやに青い空

挑む先は地獄か天国か

王者に挑め庶民兵

これから休む暇もない

だから

その前に

「やっぱり暑いな」










　　　　　　　　　　　　　　　　end











いかがでしたでしょうか？
夏バージョン！


あっま～～～～～～～～～～～～～～～いっ！！！
ウチのまもりさんではこうはいきませんよ★
蛭魔さんも・・・。
本当に風龍凪さんの所の蛭魔とまおりはらぶらぶですよねｖ
少しは見習わねばね～・・・・。




風龍凪さま
有難うございますｖ
素敵小説じゃんじゃん書いて下さいね～ｖｖｖ
私も・・・ぼちぼちだけど頑張りますっ！！

　　　　　　春来









「いやな季節だ…」

春とは俺の中で低レベルの奴らの祭り時と言う感じである

もちろん春大会などがあるため、高校時代は気に入っていた季節だが…

大学に入るとこうも変わるものなのか

「蛭魔くーん！」

でた。

諸悪の根源

他称：女神、天使、救世主　etc…

俺にとっての核兵器

「蛭魔君ったら、無視しないでよ」

「オオ、姉崎サンデハナイデスカ！ドウジマシタカ？」

「ふざけないでよぉ！」

「フザケテマセ～ン」

「もお！」

やめろ

止まらなくなる前に

俺の自制がきく前に

その

罪を悔い改めてくれ

俺に対する罪は課す癖に

こいつに対する罪は課さないのか

なんて不平等

「何か用か」

「あ、今度…」

「パス」

「最後まで言ってないのに！」

「どうせデートでも行きたいって言うんだろ？パスだ、んなもん」

「良いじゃない、一回くらい」

「駄目だ」

デートだァ？

そのままテイクアウトしてやろうか？！

こいつ人を何だと思っていやがる

「私だって寂しいのよ？」

「死にゃあしねえよ」

「死んじゃうかもよ？」

「死なさねえよ」

「じゃあいっしょにデートに行って」

お願いすりゃあ何でも思っていやがるな、こいつは

でも仕方ないか

「一回で我慢しろ」

そうなるように仕向けたのは俺なのだから

俺の可愛い核兵器

まだ俺の手元に残ってくれ

俺に発射スイッチを押させないでくれ

俺は押したいわけじゃないのだから