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そんな始まり
泥門高校入試会場で周りの迷惑も顧みず、傍若無人に振る舞う金髪ピアスの男子が許せず、まもりは無事、入学したあかつきには風紀委員会に入る決意をした。
その後、まもりは見事、合格し晴れて泥門高校の生徒となる入学式で新入生代表に選ばれ挨拶をすることになった。
挨拶についての打ち合わせで職員室に行くとどの先生もニコニコとまもりを歓迎してくれた。
「あの入試問題で満点出すなんて素晴らしい!」
「ここ数年、定員割れギリギリでほぼ全員合格状態だったからねぇ。試験の点数なんて何点だろうが関係無いからどうせならって先生方頑張って入試問題はどれも超難問にしたんだよ。それで満点とれるなんて恐れ入った」
「しかも二人もなんて凄いですよね!」
まもり相手に学年主任と教頭が盛り上がっている所に若い体育教師らしき男が口を挟んだ。
その途端、主任と教頭の笑顔が固まった。
「同点の方が居るんですか?代表は私で良いんですか?なんでしたら挨拶はその方に」
「いかん!」
「絶対駄目です!」
まもりが最後まで言い切らないうつに凄い勢いで二人に却下された。
余りの勢いに固まってしまったまもりに自分の失態に気付いた教頭は一つ咳払いすると
「彼はねぇ 成績は確かに優秀なんだが 素行に少々…いや、多々…いや、まぁ、そのぉ…なんだなぁ…」
なにやら言い訳しながら実に歯切れ悪く口ごもってしまった。
「あの蛭魔ですからねぇ…」
一言呟いた後、主任も項垂れて黙りこんでしまった。
ヒルマ…知らない名前。
しかし、何故かまもりの脳裏に入試で見た男子の顔が浮かんだ。
まさかと思ったその時、派手な音を立てて職員室のドアが開き、まさに今、まもりが脳裏に浮かんだ相手が入って来た。
まもり達に気付くとニヤニヤ笑いながら近づいて来て
「そいつが新入生代表か?ビビってやがるなら俺がかわってやろうか?同点なんだしどっちだろうが構わねぇだろう」とまもりを見た。
その瞬間、ほぅっと蛭魔の眉が少し上がったのにまもりはカチンと来た。
幼い頃から純粋な日本人ではない自分の容姿に初対面の相手は様々な反応をした。
だからどんな反応をされようと慣れていた筈なのに瞬間的に怒りが込み上げた。
必然的に口調もキツイものになる。
「結構です!ビビってなんていませんから。そんな格好で新入生代表は無いでしょう」
ふんと少し馬鹿にしたように笑うと てっきり怒りだすと思った相手は同じようにふんと鼻で笑って「ご苦労なこって」と言うとまもりに興味を無くしたように踵を返し、「校長はどこだ」とぞんざいに教頭に聞いた。
絶対零度で凍っていた職員室はその言葉でおろおろと動きを再開した。
「蛭魔君 やはり一つの部だけを特別扱いすると言う分けには行かないし ましてや入学式で校長がアメフトのユニフォームを着て挨拶するのも如何なものかと言うことで…なんとか勘弁して貰えないかな…その代わりアメフト部創部、部室とグランドの使用許可と用具の即時一括購入を約束すると言うことでひとつ…」
卑屈なまでの低姿勢で揉み手をする教頭にまもりは唖然とする。
蛭魔と呼ばれた男子は取り出した携帯をいじりながらつまらなそうに了解の意を示しさっさと職員室を出て行った。
蛭魔の去った職員室には安堵の空気が流れたが 相変わらず、いや、入試の時以上の蛭魔の傍若無人ぶりにまもりは怒りの炎で燃え、そして改めて決意した。
絶対に風紀委員に入る!
今、二人の闘いの火蓋が切って落とされた。
Fin
真面目なまもりは 傍若無人な蛭魔を心底嫌ってただろうな~・・・。
きっと 知れば知る程 コントラスト効果がいかんなく発揮されることになるんでしょうね(笑)
本当はもっと長い話だったのですが いったん区切って また次回!
私の書くまもりさんは とっても好戦的なので参ります。
書いてる本人の性格が反映されるんですかね??
自分では 平和主義者と思ってるんですけどね★
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