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Scherzo and Field

好きな小説、漫画について徒然なるままに書くお気楽ブログサイトです♪  *現在、「アイシールド21」にハマっているので蛭×姉を中心に同人的要素を含んだものがあります。ご注意ください.*

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君の音 2

  posted by 春海 さな at 00:18:19 │EDIT

自己満足小説第2話です!
ぼちぼち書いてるのですが 書いても書いても終わらない~。
ようやく書きたかったシーンに到達したハズなのに なんだか失速気味・・・。
自己満足小説ですらなくなってきた気がする・・・。
そのクセ 頭の中では勝手にお話が進んじゃってるので困ります。
忘れないうちに書き起こさねば~~。

よそ様のサイト小説を読んで和み、なんで私のはこんなグルグルなのと反省。
もっとドタバタワイワイしたのが書きたいにゃ~。

とにもかくにも、しばらく うだうだと小説続きます。
途中で飽きちゃうかもですが・・・・よろしかったらお付き合い下さいませ~。




       

             君の音 2









泥門高校では一年交代で文化祭と音楽祭をする。
今年は音楽祭の年。
吹奏楽部、合唱部、軽音部などのコンサートはもちろん、クラス単位や個人でも参加できる。
音楽祭の間、学校中が華やかな音楽で溢れる。

放課後、まもりと依子は音楽室のピアノを借りて練習に励んでいた。
家でもなるべくピアノに触るようにしているものの、ブランクの長さは簡単に埋められるものではなく、なかなか指は思うように動いてはくれない。
依子のバイオリンについていくだけで精一杯の自分が歯痒くて堪らない。
そして思考は「あぁ、だから彼は卒部して試合に出れなくてもフィールドを駆けまわるのね」と少しも迷うことなくそこへたどり着く。
何をしていてもまるでループのよう。
ほとほと自分に呆れてしまう。

依子と練習を始めた当初は練習の後、部活に顔を出していた。
しかし、仕事は滞りなく二人のマネージャーに遂行されており、所在なくぼんやりとグランドを眺める日が続き、次第に足が遠退き、今では練習の合間の休憩に音楽室から遠く部活風景を眺めるだけになっていた。

「部活気になる?無理に付き合わせてごめんね」

最初は話しかけると緊張してどもりがちだった依子もすっかり打ち解けて最近は話しかけてくれるようになった。

「私が居なくても一年のマネージャー達がしっかりしてくれてるから大丈夫なのよ 心配があるとしたら蛭魔君が皆に無茶させてないかかな」と笑って見せた。

まもりの言葉に依子は「蛭魔君…」と小さく呟いて黙ってしまった。

このバイオリンしか知らない純真な依子には蛭魔は名前だけでも刺激が強すぎたのかと慌て弁解しようとしたが続いて発せられた依子の言葉にまもりの方がやられた。

「…蛭魔君って格好良いよね」

薄く頬を染め吐息のように密かに紡がれた言葉はまもりに衝撃を与えた。
一瞬で依子も蛭魔が好きなのだと理解した。

うつむき、自分の上履きの先を見ている依子はまもりの表情をみてはいなかった。
まもりの受けた衝撃に気付くことなく依子は言葉を続けた。

「最初は蛭魔君が怖くて苦手だった。だって入試で初めて見た彼はとんでもない人っぽかったもの」

そう言って思い出したようにクスリと笑った。

「あんな人がいる部なんてろくなもんじゃないって思ってるのになんでか気になって、よくこの窓から練習を眺めてたの。遠目でも毎日、真剣に練習してるのがわかった。だから少しずつ蛭魔君の認識がかわっていったの。武蔵君が辞めて栗田君と二人だけになっても頑張ってるのを見て私も頑張ろうって思った。試合もこっそりだけど毎回観に行ってたんだよ。負けてばっかりで悔しかったけど二年になって部員が増えて、勝つようになって本当に嬉しかったなぁ。」

遠くを見ているような眼差しで微笑む依子の顔を見て、まもりは胸の奥に微かな痛みを感じた。

「いつからか練習中だけでなく普段も蛭魔君のこと目が追うようになってた。蛭魔君のことを少しでも良いから知りたいって思ってる自分がいたの」

依子の独白は続く。

「だからその後も試合を観に行った ルールは相変わらずよくわからなかったけど彼が戦ってるその場所を肌で感じたかった。白秋戦で相手チームの怖い位大きな選手に腕を折られたのを見た時は本当にショックだった。私のように楽器をする人にとっても手は命だから、蛭魔君の腕が折られたのを見た時、怖くて怖くて走って逃げ出したかった。」

そこで依子はくすりと笑った。

「逃げ出したかったんだけど、怖すぎて腰が抜けて立ち上がることすら出来なかったの。で、どうしようって思ってる間に後半が始まって 蛭魔君が居なくても皆が頑張ってるのがわかって怖さも忘れて応援してた。でもそのうち相手チームのペースになってもう駄目なんだって思った時に蛭魔君が戻ってきて、腕が折れてるのに試合して、それで勝って。諦めずに戦ってる蛭魔君は信じられない位素敵で私も信じられない位涙流しながら大声で蛭魔君の名前連呼しながな応援してた。だから勝った時は本当に嬉しかったの。」

そこで依子はため息をついた。

「あの試合を観て凄く励まされたのにね。駄目なの。その頃、私は卒業したらオーストリアに留学が決まって、後は留学までの間、ひたすらバイオリンの腕を磨くだけだったのに突然スランプに落ちちゃった。バイオリンをどう弾けば良いのか判らなくなるなんて初めてで暫く茫然自失になってた。バイオリンのお稽古初めてさぼってこの窓から蛭魔君をぼんやり眺めてたら訳もなく涙が溢れて止まらなくて、それで気付いたの 私は蛭魔君が好きなんだって。同時に私の中は空っぽだってことにも。私は今までずっとバイオリンだけだった。他に何をしたいなんて考えたこともなかった。それが全てだったし、それで満足だった。私がバイオリンをすることに母は凄く熱心だけど、別に母に押し付けられてやってる訳じゃない、自分が好きでやってる。そのはずなのに突然、自分の今までが色褪せてつまらないものに思えて来たの。蛭魔君みたいな強烈な光が欲しくなった。無い物ねだりは分かってるけどかわりたいと思った。今までの私は卵の殻の中でぬくぬくとしてただけ。この殻を破って外に出ないと私は死んでしまうんだって思った。思ったけどどうしたら良いのか、何をすべきか全然わからなくて…先生に音楽祭に個人で参加するよう頼まれても迷ってばかりだった。だけど、あの日、姉崎さんのピアノを聞いて霧が晴れた気持ちになったの!この人と演奏したいって思った。何でかな?姉崎さんといたら答えが見付かる気がしたの」

依子の話しを聞き、何故依子が自分を選んだのかわかった。

私も依子も同じなんだ。
蛭魔の圧倒的な輝きに、大切に守っていた殻を破るしかなくなった被害者なんだ。
悪魔被害者の会発足だわ。
大丈夫。
彼女となら上手くやれる。
まもり自身も答えが見付けられそうなそんな気がしてきた。

「あの悪魔にめにものみせてやりましょうね!」

そう言ってまもりは久しぶりに心から笑顔になった。









                      つづく







オリキャラの次はオリジナル設定です★

そして、依子さんがぐるぐる~~~。


こんなに何度も書き直ししたのは初めてでした★
いつもは だーっとキャラが動くまま 書いて終わりなんだけど、依子はしぶとかった!

最初は「たまたま見た練習でいつもと違う真剣な蛭魔を見てなんとなく惹かれた・・・」って感じだったのが、使ってみたいフレーズが浮かんだので「ずっと苦手だったけど、2年になって勝つようになって、絶対インチキして勝ってるんだと思って試合を見に行って真剣な蛭魔に惹かれた・・・」ってな感じの設定にしたら「私はそんなミーハーじゃない!!」と依子に却下されちゃいました・・・。
いや、全部、私の脳内会話なんですけど★


なかなか進まないですが 気長にお付き合いくださいませ。

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