Bottoms up!
「信じられない!なんて自分勝手なの!?」
「信じられねぇのはてめえだ。てめえの脳内処理能力はどうなってやがんだ?糖分の摂取過多で動きが鈍ってんじゃねぇのか?!」
「もう良いです。さようなら。お望み通り別れてあげる!」
そう言うや、まもりはバッグとコートをひっつかむと夜景の綺麗なレストランを飛び出した。
取り残された蛭魔はグラスのワインを一気に煽った。
今日は久しぶりの蛭魔とのデートでまもりは朝から上機嫌だった。
それがまさかこんな大どんでん返しが有るなんて!
アメフト一色だった大学生活ももうすぐ終わる。
この就職難の時代にまもりは早々と内定をもらえており、後は無事卒業を迎えるだけとなっていた。
一方、高校時代より付き合っている蛭魔の就職が決まったと言う話しは一向に聞こえて来ない。
何を言っても駄目だと悟っているまもりは、蛭魔にどうなっているのか聞く事はなかった。
そのうち、自分には話してくれると信じて疑わなかった。
それなのに…。
久しぶりのデート。
きっと、就職の事やこれからの事を話してくれるもんだと思っていた。
まさかあんな人を馬鹿にした台詞で別れを切り出されるなんて欠片程も考えていなかた。
眼下に広がる夜景も、シックなお店の雰囲気も、洗練された料理の数々も、こんな結末を予感させるものは何もなかった。
それどころか、愚かにも雰囲気に酔ってプロポーズされるんじゃないかなんて馬鹿げた期待までしてしまった自分が情けないやら悔しいやら、複雑な気持ちに苛まれていた。
涙出そう…。
追いかけて来ない蛭魔に本当に別れる気なのだと実感する。
思わず立ち止まり夜空を見上げた時、突然、名前を呼ばれた。
続く
短っ!!
でも、短期集中連載なので~~許してねv
まだ続き迷ってるんですが・・・
どうしよう?

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