posted by 春海 さな
at 00:48:56 │
EDIT
まだまだ続きます「君の音 3」です。
ようやくお話が動き出した感じ?
ぼちぼち書いては直し、直しては書きを繰り返してます。
曲とか色々考えなきゃならないので 私の脳みそもぐるぐるです。
それと云うのも蛭魔が勝手に動いてくれるせいですヨ。
曲とかあまり詳しくないので勘弁してほしい・・・。
なんでウチの蛭魔はあんなに好き勝手動いてくれるのか・・・。
そんなだから今日は 「君の音」の続きではなく他のお話を書いちゃったヨ★
読み切りのお話だけど書きあげましたv
・・・って、リクエストのお話ですらないモノを書きあげてどうするのよ!?
どうも現実逃避しちゃってる~。
ちゃんと「君の音」の続きとリクエスト書きます!
頑張りま~す!!

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君の音 3
それから音楽祭までの間、まもりと依子は「打倒!悪魔!!」を合言葉にひたすら練習に打ち込んだ。
部活にはたまに顔を出す程度で蛭魔と顔を合わせることも少なかった。
練習の合間の休憩の時、遠くのグランドを眺めながら依子と二人、蛭魔についてあれこれとりとめもなくワイワイ話すのがまもりは楽しかった。
まもりも依子も今まで好きな男の子について友達と話すなんてしたことがなかったから秘密の共有は二人を大いに盛り上げた。
楽しい時間は瞬く間にすぎ、ついに音楽祭当日がやって来た。
まもり達の出番はプログラムNo27、最後のオオトリ。
卒業後、バイオリン留学する依子への学校の期待が伺える。
「まもりちゃんどうしよう!私、今まで出たどのコンクールよりも緊張してる~!蛭魔君は聞いてくれるかな~?」
依子は朝からずっと落ち着きなく立ったり座ったり、意味もなく教室の中をうろうろしている。
その落ち着きの無さは見ているこっちが疲れそうな程だ。
「まだ始まったばかりなんだから落ち着いて。今からそんなに緊張してたら本番までに疲れはてちゃうわよ?それに蛭魔君がちゃんと私達の演奏聞くように首に縄着けてでも引っ張って来てってムサシ君と栗田君に頼んでおいたから大丈夫よ」
その言葉を聞き依子はようやく椅子に座った。
「まもりちゃん本当にありがとうね」
しみじみと呟く依子に「お礼はまだ早いわ。打倒!悪魔!!を叶えてからよ」とまもりは笑った。
せっかくだから他の人の演奏を聞いてみようと言うことになり、まもりと依子は連れだって控え室を出た。
体育館は勿論、中庭、グランド、屋上、果ては階段の踊り場でまでと、学校中の至るところでストリートミュージシャンよろしく誰かが演奏をしていて、その周りを取り囲む生徒の輪がこれまたあちらこちらに出来ていた。
階段を登る途中、踊り場にできた人だかりにまもりは眉をひそめた。
階段を登ろうにも人垣のせいで通路が極端に狭くなっている。
この階段は諦めて別の階段から登った方が良いかもと思い踵を返そうとした瞬間、階段の上の通路をいつも通りガムを膨らませながら歩く蛭魔が目に入った。
ここ暫くまもりは蛭魔に会っていなかった。
今日、彼を見かけたのも初めて。
ちゃんと私達の演奏を聞いてくれるよう直接お願いしなくっちゃ!
その思いがまもりを突き動かした。
人垣に押されつつも蛭魔の名を呼びながらどうにかこうにか階段を登って行く。
いつもなら蛭魔と呼び掛ける名前を聞いただけで蜘蛛の子を散らすように居なくなる生徒達だが、大音量の騒音とも言える音に紛れて聞こえてはいない。
当然段階上の蛭魔にも。
なんとか声をかけなくちゃ 揉まれながらも最後の段を登り再び蛭魔の名前を呼んだ瞬間、その声は蛭魔だけでなく演奏を聞いていた人垣の生徒にも聞こえた。
人垣の中の一人が驚き、よろけ、そして、ようやく蛭魔と視線を合わすことができ、笑みを浮かべたまもりにぶつかった。
まもりはバランスを崩し、皆の目が注がれる中、スローモーションのように階段を落ちて行った。
続く
短くてスミマセン。
しかもこんな所で・・・・。
色々迷いの多いお話です。
こんなお話・・・・楽しんでいただけてるでしょうか?
か~なり自己満足かな・・・。
逃げちゃダメだ!逃げちゃダメだ!と自分を叱咤しつつ・・・やっぱ迷う★
posted by 春海 さな
at 23:12:30 │
EDIT
10月になり、お店はどこもかしこもハロウィンになりましたね★
なので ハロウィンなまもりを書いてみましたv
魔女さんです♪
蛭魔はやっぱ・・・アレでしょうね~(笑)
今、書いております「君の音」ですが、実は この小説、
風龍凪様が ご自分のサイト「フジワカバ」にて続きを書いてくれているのですv
第一話は私で、二話からは風龍凪様の作品となっております!
こう云うのなんて言うの?
コラボ・・・ではないか?
なんて言うんだろう?
私の書いたお話を元に別の物語が派生する・・・こう云うのって楽しいですよねv
どのようなお話になるのか楽しみです♪
風龍凪様の蛭×姉はちゃんと両想いで良いですヨv
私のお話とはかなり違う展開です。
なる程~ そう云うお話の持って行き方があったか!と目から鱗です。
リンクより行けますので ぜひご覧くださいねv

posted by 春海 さな
at 00:18:19 │
EDIT
自己満足小説第2話です!
ぼちぼち書いてるのですが 書いても書いても終わらない~。
ようやく書きたかったシーンに到達したハズなのに なんだか失速気味・・・。
自己満足小説ですらなくなってきた気がする・・・。
そのクセ 頭の中では勝手にお話が進んじゃってるので困ります。
忘れないうちに書き起こさねば~~。
よそ様のサイト小説を読んで和み、なんで私のはこんなグルグルなのと反省。
もっとドタバタワイワイしたのが書きたいにゃ~。
とにもかくにも、しばらく うだうだと小説続きます。
途中で飽きちゃうかもですが・・・・よろしかったらお付き合い下さいませ~。

君の音 2
泥門高校では一年交代で文化祭と音楽祭をする。
今年は音楽祭の年。
吹奏楽部、合唱部、軽音部などのコンサートはもちろん、クラス単位や個人でも参加できる。
音楽祭の間、学校中が華やかな音楽で溢れる。
放課後、まもりと依子は音楽室のピアノを借りて練習に励んでいた。
家でもなるべくピアノに触るようにしているものの、ブランクの長さは簡単に埋められるものではなく、なかなか指は思うように動いてはくれない。
依子のバイオリンについていくだけで精一杯の自分が歯痒くて堪らない。
そして思考は「あぁ、だから彼は卒部して試合に出れなくてもフィールドを駆けまわるのね」と少しも迷うことなくそこへたどり着く。
何をしていてもまるでループのよう。
ほとほと自分に呆れてしまう。
依子と練習を始めた当初は練習の後、部活に顔を出していた。
しかし、仕事は滞りなく二人のマネージャーに遂行されており、所在なくぼんやりとグランドを眺める日が続き、次第に足が遠退き、今では練習の合間の休憩に音楽室から遠く部活風景を眺めるだけになっていた。
「部活気になる?無理に付き合わせてごめんね」
最初は話しかけると緊張してどもりがちだった依子もすっかり打ち解けて最近は話しかけてくれるようになった。
「私が居なくても一年のマネージャー達がしっかりしてくれてるから大丈夫なのよ 心配があるとしたら蛭魔君が皆に無茶させてないかかな」と笑って見せた。
まもりの言葉に依子は「蛭魔君…」と小さく呟いて黙ってしまった。
このバイオリンしか知らない純真な依子には蛭魔は名前だけでも刺激が強すぎたのかと慌て弁解しようとしたが続いて発せられた依子の言葉にまもりの方がやられた。
「…蛭魔君って格好良いよね」
薄く頬を染め吐息のように密かに紡がれた言葉はまもりに衝撃を与えた。
一瞬で依子も蛭魔が好きなのだと理解した。
うつむき、自分の上履きの先を見ている依子はまもりの表情をみてはいなかった。
まもりの受けた衝撃に気付くことなく依子は言葉を続けた。
「最初は蛭魔君が怖くて苦手だった。だって入試で初めて見た彼はとんでもない人っぽかったもの」
そう言って思い出したようにクスリと笑った。
「あんな人がいる部なんてろくなもんじゃないって思ってるのになんでか気になって、よくこの窓から練習を眺めてたの。遠目でも毎日、真剣に練習してるのがわかった。だから少しずつ蛭魔君の認識がかわっていったの。武蔵君が辞めて栗田君と二人だけになっても頑張ってるのを見て私も頑張ろうって思った。試合もこっそりだけど毎回観に行ってたんだよ。負けてばっかりで悔しかったけど二年になって部員が増えて、勝つようになって本当に嬉しかったなぁ。」
遠くを見ているような眼差しで微笑む依子の顔を見て、まもりは胸の奥に微かな痛みを感じた。
「いつからか練習中だけでなく普段も蛭魔君のこと目が追うようになってた。蛭魔君のことを少しでも良いから知りたいって思ってる自分がいたの」
依子の独白は続く。
「だからその後も試合を観に行った ルールは相変わらずよくわからなかったけど彼が戦ってるその場所を肌で感じたかった。白秋戦で相手チームの怖い位大きな選手に腕を折られたのを見た時は本当にショックだった。私のように楽器をする人にとっても手は命だから、蛭魔君の腕が折られたのを見た時、怖くて怖くて走って逃げ出したかった。」
そこで依子はくすりと笑った。
「逃げ出したかったんだけど、怖すぎて腰が抜けて立ち上がることすら出来なかったの。で、どうしようって思ってる間に後半が始まって 蛭魔君が居なくても皆が頑張ってるのがわかって怖さも忘れて応援してた。でもそのうち相手チームのペースになってもう駄目なんだって思った時に蛭魔君が戻ってきて、腕が折れてるのに試合して、それで勝って。諦めずに戦ってる蛭魔君は信じられない位素敵で私も信じられない位涙流しながら大声で蛭魔君の名前連呼しながな応援してた。だから勝った時は本当に嬉しかったの。」
そこで依子はため息をついた。
「あの試合を観て凄く励まされたのにね。駄目なの。その頃、私は卒業したらオーストリアに留学が決まって、後は留学までの間、ひたすらバイオリンの腕を磨くだけだったのに突然スランプに落ちちゃった。バイオリンをどう弾けば良いのか判らなくなるなんて初めてで暫く茫然自失になってた。バイオリンのお稽古初めてさぼってこの窓から蛭魔君をぼんやり眺めてたら訳もなく涙が溢れて止まらなくて、それで気付いたの 私は蛭魔君が好きなんだって。同時に私の中は空っぽだってことにも。私は今までずっとバイオリンだけだった。他に何をしたいなんて考えたこともなかった。それが全てだったし、それで満足だった。私がバイオリンをすることに母は凄く熱心だけど、別に母に押し付けられてやってる訳じゃない、自分が好きでやってる。そのはずなのに突然、自分の今までが色褪せてつまらないものに思えて来たの。蛭魔君みたいな強烈な光が欲しくなった。無い物ねだりは分かってるけどかわりたいと思った。今までの私は卵の殻の中でぬくぬくとしてただけ。この殻を破って外に出ないと私は死んでしまうんだって思った。思ったけどどうしたら良いのか、何をすべきか全然わからなくて…先生に音楽祭に個人で参加するよう頼まれても迷ってばかりだった。だけど、あの日、姉崎さんのピアノを聞いて霧が晴れた気持ちになったの!この人と演奏したいって思った。何でかな?姉崎さんといたら答えが見付かる気がしたの」
依子の話しを聞き、何故依子が自分を選んだのかわかった。
私も依子も同じなんだ。
蛭魔の圧倒的な輝きに、大切に守っていた殻を破るしかなくなった被害者なんだ。
悪魔被害者の会発足だわ。
大丈夫。
彼女となら上手くやれる。
まもり自身も答えが見付けられそうなそんな気がしてきた。
「あの悪魔にめにものみせてやりましょうね!」
そう言ってまもりは久しぶりに心から笑顔になった。
つづく
オリキャラの次はオリジナル設定です★
そして、依子さんがぐるぐる~~~。
こんなに何度も書き直ししたのは初めてでした★
いつもは だーっとキャラが動くまま 書いて終わりなんだけど、依子はしぶとかった!
最初は「たまたま見た練習でいつもと違う真剣な蛭魔を見てなんとなく惹かれた・・・」って感じだったのが、使ってみたいフレーズが浮かんだので「ずっと苦手だったけど、2年になって勝つようになって、絶対インチキして勝ってるんだと思って試合を見に行って真剣な蛭魔に惹かれた・・・」ってな感じの設定にしたら「私はそんなミーハーじゃない!!」と依子に却下されちゃいました・・・。
いや、全部、私の脳内会話なんですけど★
なかなか進まないですが 気長にお付き合いくださいませ。
posted by 春海 さな
at 09:08:53 │
EDIT
よそ様のサイト小説を読ませていただくと素敵でウットリ~v
読むのは甘々好きなのに 自分が書くと甘くないのは何故?
テレちゃうからかな・・・。
…私の「男前」と云われる性格のせい?
某本の「男脳 女脳」テストでバリバリ男脳だったのでビックリ★
限りなく男脳・・・。
友人には「やっぱり!!」と大変ウケました★
甘いの良いな~v
リクエスト頂いてるので頑張って書くゾ!!
・・・しかし、設定が全く浮かばない。
なので、とりあえず イラストで甘いの描いて見ましたv
にらみ合ってるんじゃないんですよ?
見つめあってるんですよ?
・・・なんで蛭魔さんは企んでる顔になっちゃうんだろう・・・。

posted by 春海 さな
at 00:32:43 │
EDIT
まさか、彼がムサシだったとは!!
正体が明かされた時はオジサンじゃん・・・・と驚いたモンです(笑)
3人くらい子供がいてもおかしくない~。
謎な蛭魔の事も「ふっ」とかって全部理解してそうですよね★
蛭×姉の良き理解者になってくれそうv
ムサシがカットしたあの散髪屋さん。
あそこはもしかして蛭魔御用達のお店?
あんな顔して あの店主 かなりの腕前と見た!!
髪の毛の質感を出したいと頑張ったら トラ猫と云うか・・・変になっちゃった★
ホワイト入れたら収拾つかなくなっちゃうし・・・。
さて、小説の続きは明日UPしたいと思います。
読み返したら 説明不足とか、設定がおかしいとか、色々あって 何度も書き直してます。
今んとこ依子に駄目だしばっかされてます。
どうなるのやら~~~。

posted by 春海 さな
at 09:06:04 │
EDIT
今日で9月も終わりですね。
今年も残り3カ月・・・月日のたつのは早すぎです~~。
もうスグ このブログサイトも開設1カ月になります♪
意地で今のところ毎日更新してますが・・・元来三日坊主の私にいつまで続けれるのやら・・・。
でも、頑張ります!
す・・・少しでもおいで下さる人がいるならばっ!!
ファイト~自分!!
たいした数じゃないですが「蛭×姉」ってくくりでは見るのが面倒になったのでカテゴリーを整理してみました。
「高校」「大学」「未来」と分けたのですが 「大学」まだないじゃん・・・。
しかも、未来の3本は どれもタイトルが歌の題名使ってる!
自分でも気づいてなかった事に気付けて楽しかったです。
そして、どんな話だったか すっかり忘れてて読み返しましたよ。
・・・・そして、バカがいる バカが!と思わず自分に突っ込んじゃったよ。
はぁ・・・精進せねば!!!!
調子に乗ってテンプレートも変更してやろうかともくろみましたが・・・挫折しました★
どんなのが私のサイトに似合うのかわからぬ・・・。
また おいおい考えようと先延ばし。
さて、今回のお話。
本当は昨日UPするハズだったんですが、UPしようとした瞬間、タイトル考えてない事にきづいたんですよ★
それでUPは一日延期したんですけどね・・・まだ思いつかないんですよ。
まだ考えれてないんですよ~~。
やっぱラストが決まってないのが悪いのかな・・・?
どのタイトルもピンとこない。
書いてる時のタイトルは♪マークの後ろに「1」とか「2」とか打ってるだけなのでタイトルいらなかったんだけど、UPする時はダメよね・・・。
なので、タイトルが途中でかわるかもしれません。
面倒になってそのままかもしれないけど・・・・。
とりあえず 「仮題」って事でUP!
あ、今回の小説の注意!!
*いつも以上に自己満足なお話です。
*いつも以上にオリキャラが出張ってます。
*いつも以上にオリジナル設定バリバリです。
*いつも通り まもりがグルグルです。
・・・・・それでも 読んでやるよって 心の広いお方はよろしくお願いいたします~。

君の音
天使の音色だ…!
佐々木依子は衝撃を受けた。
しなやかな指が紡ぎ出す音は聞く者の心を優しく包み込んでゆく。
いつもは音楽が流れていようとも数人の囁く声が聞こえる音楽室に今はまもりのひくピアノの旋律しか響いていない。
クラスの誰もがうっとりと聞き惚れ、演奏が終わるやいなや歓声と拍手が沸き起こった。
音楽の授業中、ピアノを習ったことがあったかどうかの話題で盛り上がり、たまたま今日、授業で聞く予定だったドビュッシーの「夢」を以前、発表会で弾いたことが有ると言ったまもりに「それでは是非弾いて貰いましょう」と音楽教師がにこりと指名したのが始まりだった。
授業が終わってもクラスメイト達は「凄く上手だった」「感動した」と口々にまもりを取囲み惜しみない賛辞を送っていた。
男子の数人は目がハートになり放心状態に陥っている程だった。
その人垣の向こうから依子はまもりに向けて声の限り呼び掛けた。
「姉崎さんお願い!私と一緒に演奏して!」
クラス中の瞳が一斉に依子に注がれる。
そこには眼鏡をかけ、髪をポニーテールにしたひょろりと細い頼子が足を踏ん張るようにして立っていた。
依子はみんなの視線に怯むことなく言葉を続けた。
「今年の音楽祭に私と一緒にでて!私のバイオリンの伴奏をして お願いします!!」
まもりは驚いた。
依子とは三年生になって初めて同じクラスになったが、彼女はまもりの所属するアメフト部キャプテンとは別の意味でこの泥門で有名人だった。
いわく「バイオリン女」
彼女の生活はまさに「バイオリン」の一言に尽きた。
音楽の名門校に進学しなかったのは下手な教師に変な癖をつけられるよりも、幼少より師事している先生に指導して貰う為。
偏差値の低い泥門を選んだのは勉強せずとも入学も進級もできるから。
勉強と言う無駄な時間を全てバイオリンに当てる為だった。
そんな彼女だから当然、人付き合いは必要最小限しかしない。
休み時間でもクラスメイトとお喋りすることもなく、ひたすら符読みしていた。
クラスの大半が今、初めて彼女の声を聞いた。
当たり前のことながらみな一様に「喋れたんだ…」と驚き、声を途切れさせた。
そんな中、某悪魔のおかげで多少の事では動じなくなってしまったまもりは少し困った表情を浮かべ
「ピアノ習ってたのは昔で今は全然触ってもないの。さっき久しぶりに弾いたら指が動かなくなってて驚いたくらいなの。だから私なんかよりもっと上手な人に頼んだ方が…」
「技術じゃない!心なの!確かに姉崎さんより上手い人は泥門にいると思うけど技巧じゃない!私は姉崎さんの音でバイオリンを弾きたいと思ったの!お願い!!」
まもりを取囲んでいた人垣は依子の迫力に押されいつの間にかまもりと依子の間に道を作っていた。
依子はまもりに駆け寄るとその手を取り、自分よりも少し背の高いまもりの顔を見つめた。
真剣な表情、一途な眼差し。
そんな風に来られたら元来保護欲の強いまもりに拒絶することは不可能で、小さく頷くしかなかった。
「あぁ?ピアノ?」
「そうなの。だからしばらく部活は後半しか出れなくなるんだけど…良いかしら?」
三年生になった現在、まもり達はすでに部を引退していたが、相変わらず毎日参加している。
すでに部長の座もマネージャー業務も引き継ぎは終わっているので、以前程、部の中心になって皆を引っ張っているわけではない。
時々、後輩を指導したりするだけで、どちらかと言うと大学までの間、体が鈍らない為に参加している繋ぎ的な色合いが濃いのが現状だ。
部活終了後、いつも通り、最後まで部室に残った蛭魔にいつも通りにコーヒーを入れたまもりは今日の授業での出来事を蛭魔に話した。
部活を抜ける事に難色を示したり、嫌みの一つでも言われるかもと身構えていたまもりだったが
「てめぇが居なくても一年の糞おさげも糞カッパもマネージャー業務それなりにはできるようになったみてえだし、別に構わねんじゃねえの」とあっさり了承された。
「糞おさげでも糞カッパでもありません!希美ちゃんと千紗ちゃんです!前キャプテンのせいで優秀なマネージャー二人が辞めちゃったらどうするのよ。糞ってつけるの止めてあげてよ」
「は!あいつらがそんな玉か」
「まったくも~…」
一つため息をつくとまもりは自分に入れたカフェオレを飲んだ。
今年、アメフト部には部員の他に二人のマネージャーが入った。
おさげの希美におかっぱの千沙。
二人ともくるくると良く働き、良く気も付く。
みるみるマネージャーの仕事を覚え、今ではまもりがいなくても何の支障もきたさない。
口では悪く言っている悪魔も、毎日元気に働く彼女らを気に入ってるのは態度で判る。
汚い言葉の端々に嬉しさや優しさが滲んでいる。
そして新マネージャー達もちゃんとそれを感じ取っている。
新生デビルバッツは本当にうまく行っている。
まもりの小言など余計な杞憂でしかないことをまもり自身わかっていた。
それでもつい言ってしまうのは自分の勝手な自己主張。
この悪魔は人を見抜くことにも心を読むことにも驚く程長けている。
だから私のちっぽけな思いなんてすけすけなんじゃないかと落ち着かない。
今まで自分しかいなかったこの場所に良い子が二人も入ってくれた。
本当に嬉しかったしこれで心おきなく巣立てると思った。
そして、よく今まで一人でやってたもんだと我が身を振り返る余裕もできた。
それと同時に「私じゃなくても使える子なら誰でも良かったんじゃないのか?」と言う疑念が生まれた。
マネージャー達に指示を出す蛭魔を見る度、愚にもつかないことだと思う反面、どうしようもない気持ちが澱のようにゆっくりと、しかし確実に積もっているのが判る。
こんな気持ちのまま、蛭魔の近くに居るべきではないような気がしてならない。
悪魔は私のこの心の暗部に気付いてないのか?
それとも知っているのか?
例え知られていたとしても、放置してくれている今ならまだ見捨てられることはない。
まだ間に合う。
少し離れて落ち着かないと。
彼の視線から消去される前に。
残りのカフェオレを一気に飲み干し「じゃあ お言葉に甘えさせてもらうね」と静かに微笑んだ。
続く
UPしようとして慌てました。
まもりが音楽の時間に弾く曲を決めてなかった★
慌てて考えた曲「夢」。
綺麗な曲ですよねv
え~っと、そして、断りをしますと・・・私、ピアノは6年ほど習ってましたが楽譜読めません。
いつも練習しなくて先生に怒られましたが楽譜が読めないから家じゃできねんだよ!って感じでした★
(じゃあ、読めるように努力しろ!ってとこですが・・・・)
発表会前は必死に先生の指と曲を覚えて弾いてました。
(楽譜を読む努力はしない・・・)
だから発表会前になると近所の人に「先生が来てるの?」と云われてました★
そんな奴なので 音楽の知識は皆無です。
そんな奴が書いてるお話なので無茶、無謀だとバレバレだと思います。
あ~・・・・笑って「馬鹿だ バカがいる!!」と流していただければ幸いです。
しかし・・・依子とまもりが弾く曲も決まってない・・・。
ピアノとバイオリンで弾く曲って何よ??
自問自答。
posted by 春海 さな
at 09:13:19 │
EDIT
なんだか 蛭魔 スーパーサイヤ人みたいになっちゃった★
アニメの最終回、ちょっと見てみました!
聞いていた通り、蛭魔がNFLにーーーーー!!!
アニメとは言え、原作者がNG出せば あのシーンは無しですよね!?
アレがあったって事は そう云う未来もアリって事ですよね!?
勝手な解釈しすぎ?
ダメ?
蛭魔の方が先にNFLに入ったっぽいですよね。
うくくくくくく~ なんだかウキウキしちゃう♪
しかし、みんな セナ側の応援席だったのが むぅ~~
・・・いや、しょうがないんだけどね★
デビュー戦だろうしさ~。
アゴンヌに「最初で最後のチャンス」なんて言いきっちゃってたし、高校卒業後はアメリカに行かず 日本の大学に行ったから本当にNFLはキッパリ諦めたのかな~って思ってたんですよね。
こんな未来、良いですよねv
トリッキーなプレイで世界中 だましまくってくれ!!
明るい小説かきたいですね。
みんなでドタバタしてるような。
しかし!それよりも 先に風龍凪さんから頂いたリクエスト「激甘な蛭×姉」をクリアしなければ!!
・・・・私に激甘・・・大丈夫かしら~?
頑張ります!!
ちょっと待って下さいねv
今、現在書いてる小説は またダラダラと長いです。
しかもオリキャラ出張ってる・・・。
勢いで書かないと恥ずかしくて ついつい停滞しちゃう★
まだ ラストどうなるのかわからない状態なのですが・・・明日には第1話UPします!
