Sweet Winter 11
「蛭魔君…?」
「ァ…?」
「これ…」
「鍋ノ材料デスケレドモ何カ?」
後ろで訳もわからずに狼狽えているだろうまもりを他所に台所へ向かう。
相変わらず綺麗に片付けられている台所に、先ほどのスーパーの袋をおき、中身をすべて冷蔵庫の野菜室へ入れる。
そんな様子を黙って見ていただけのまもりが、まだ入れていない野菜を俺に渡しながら問いだす。
「いや…でもなんで…」
「五月蠅ぇぞ。黙って野菜渡しやがれ」
「…今晩は鍋か~。蛭魔君、何鍋にするつもりなの?」
「さぁな。…闇鍋?」
「それはやめてよ!?」
「ケケケ…!!」
そそくさとリビングに移動し、テレビに昨日処理しようと思った敵チームの試合と練習の様子を撮ったビデオを入れ、再生ボタンを押す。
ガガガッと少し怪しい音をたてながらもテレビは試合の様子を映し出した。
適当なところに腰を下ろし、テレビに見入る。
すると、毛布が突然肩にかかった。
後ろを振り返るとまもりが温かな笑みを浮かべながら、無造作に置いていた俺の服を畳んでいた。
「何の真似だ?」
「肩冷したらダメなんでしょ?」
「……」
「服は貸してあげられないから、毛布…」
「…」
なんだ、あれ。
なんだ、あの思考。
なんか無性に可愛い…
……いやいやいや!!
今はそんなことより敵チームの攻略方法を…
「どうしたの?私の顔に何か付いてる?」
「いや…」
きっと〝パジャマが萌える〟とか言ったら殺されそうだな。違う意味で。
というか、惚れてる女が無防備に座ってて、あまつさえ自分の服を畳んでるとかいうおいしい展開に死にそうだ。俺が。
ビデオを一時停止し、まもりの方に体を匍匐前進で運ぶ。
「おい」
「ん?」
「何鍋がいいんだ?」
「う~ん…鶏かな?」
「寒ぃからな…鶏キムチ鍋でもするか」
「大根おろしも入れてもいい?」
「あ~…うまそうだな。」
こんな平凡で、陳腐で、普遍的な会話が出来るようになったのは何時からだっけか…
高校当時は険悪な雰囲気で、喧嘩ばかりして餓鬼みたいな独占欲を剥き出しにして相手を捕まえ、捉え、離さない。
今はどうだ?
そんなことを終わらせたか?
俺の方がまもりより子供かもしれないな…
糞ドレッドの事にしろ、糞チビの事にしろ、俺は何も変わっていない。
「大根足りねぇな…あ、キムチもか」
「私が買いに行こうか?」
「なんで」
「だって、今まで寝てたし…」
「ふ~ん」
「なに?」
「べつに」
ほら。
相手に素直になれない。
どこのどいつがあいつを狙おうと俺がそいつを撃ち落としてやる。
それが俺の愛だとわかってるか?
わかっているよな?
わかっていると言ってくれ。
哀れな俺を、一人にしないでくれ。
ちゃんと昨夜は我慢したろ?
ちょっとはヘマしたが…。
だけどあの時お前を壊したい衝動に駆られながらもお前を護った事は褒めてくれるだろう?
「ひ~るま君」
「ハ~ァ~イ?…つーか気色悪ぃぞ、その口調」
「一緒に行こうか、買い物」
「…行ってやってもいいぞ」
「はいはい…」
「服貸せよ」
「はいどうぞ」
「ン…」
やっぱり俺は愛されてるな
俺の愛はお前にしかわからないだろうな
「いくぞ」
まもりが着替え終わるのを待ってから、自分もまもりが畳んでいた服を着て、玄関に向かう。
足取りは軽い。気分的にも快調だ
横にはまもりが楽しそうに笑いながら居る。
今夜はすべてがうまくいきそうだ
無事に買い物を終え、家に帰り、さっそく鍋を作り始めた。
to be Continued....
さて、このお話をどう料理すべきか?
いや~ 締めに向かうにはどうすべき??
ちょっと時間かかるかも~・・・。
思いつかない★
キムチ鍋って美味しいですよね!
お花見の時の鍋の定番です♪
・・・って、花見の会場で鍋してたら 通る人、通る人、みんなに驚かれます。
焼き肉はいても 鍋はいないから★
夜桜に鍋はもってこいなのにね?
そんなに変ですかね?
あ、でもキムチ鍋に大根おろしは入れないので こんど入れてみようかな?
味がまろやかになるんですかね?
さて、頑張って続き書きますー!!

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