posted by 春海 さな
at 23:23:13 │
EDIT
今日でブログサイトを開いて1年がたちました!
ここのところサボり気味ですが、どうにかこうにかやってこれました。
これを機に、また頑張ろう!って思っております。
良かったらおつきあいくださいねv
久々に小説を更新ですv
どうにかこうにか ついさっき書きあげました!
いかがでしょう?
相変わらずな話ですが、 少しでも楽しんで頂けましたら幸いですv
START!
「1年の時から好きだったんだ。俺と付き合って下さい!」
高校になってもう何回目の告白だっただろう。
数は忘れてしまったが、告白を断ると言う行為は何度体験しても気持ちの良いものでははないし、慣れなくて疲れる。
なかなか諦めてくれない相手に誠心誠意話してようやく「分かりました…。」の言葉をもらった時には断って申し訳ないと思う気持ちよりも、やっと引き下がってくれたと言う安堵の思いが強くなっていた。
「はぁ…」
ため息をつきながら部室のドアを開けるまもりは、部活開始前にして、疲れ果てた気分になっていた。
「おせぇぞ糞マネ」
すかさず悪魔の怒声が飛んで来る。
いつもは素直に出る「遅くなっちゃってごめんなさい」の言葉も、疲労感の苛立ちからカチンと来て素直に出て来ない。
「サボってたワケじゃありません!用事だったんです!」
まもりにしては珍しい語気を強めた言葉に蛭魔を除く部員達の動きが止まった。
「ほぉ~3年7組の反町に告られるのは部活を遅れても構わない程の用事だったと?」
「何でそれを…」
「ふる位、秒殺で十分だろうが」
「そう言うワケには行かないわよ。返事はちゃんと誠意を持って返さないと」
「そんなだから月に何通もダラダラと糞長ぇ回りくどい手紙書いたり、延々と話しの通じねぇ奴を説得しなきゃならねぇような無駄な時間が出来んだよ」
蛭魔の断言にキリキリとまもりの眉を上がるのを、セナ達は固唾を飲んで見守る。
「そんな無駄だなんて断言しないで!」
「あん?じゃあ反町の野郎の告白タイムは有意義な時間だったってのか?ドア開けた時のため息は実は疲れによるため息ではなく、充実した時間から来る吐息でしたかぁ?」
「ぐっ…」
確かに反町の告白に疲労しか感じなかったまもりは言葉につまる。
「てめえは誰かれ構わず愛想振り撒いて良い顔するから勘違い野郎がつけあがんだよ」
「そんな…」
「違うってか?」
「別に愛想振り撒いてるワケじゃないわ」
「てめえはまず自分は天然だって言う自覚を持ちヤガレ」
「天然!?私のどこが!?」
「無自覚な所が救いようがねぇ。そんなだからホイホイ告られに行くんだよ」
「何、その言い種!?別に私は喜んで告白場所に行ってるワケじゃないんだから!ホイホイなんて行ってません!」
「どうだか~」
「断るのだって大変なのよ!?」
「ほぉ~じゃあ、告白は迷惑だと?」
「そこまで言ったら相手に悪いけど…とりあえず告白されても答えられないから…」
「告白はされなくて良いと?」
「…えぇ」
「ほぉ、じゃあ、良い解決法を教えてやろうか?」
「そんなの有るの?」
「俺と付き合う」
「「「「はぁ?!」」」」
思いがけない提案に部室にいた全員の声がぴったりとハモった。
「俺と付き合ってるってわかってて告る様な気合いの入った奴は少なくともこの学校には居ねぇだろ?」
ニヤニヤ笑う悪魔に一同は「確かに」と心底納得する。
全員が言葉も無く固まっているのを満足気に眺めた蛭魔が口を開いたその時。
「なんてな。冗談に……」
「YA―――!ついに妖一兄がまも姐に告白した―――!キャー!まも姐おめでと!!ヤッタネ!嬉しい―――!バンザーイ!」
蛭魔の言葉を遮り、凄い勢いでドアが開いたかと思うと鈴音が勢い良く飛び込んで来た。
当然の奇声に心臓がバクバクしている皆にお構い無く、鈴音は部室の中を跳ね回って喜んでいる。
「まも姐~良かったね…」
ひとしきり喜んだ後は感極まったのか涙ぐみだした。
くるくるとかわる鈴音に一同は唖然として言葉も無い。
「オイ、糞チア。冗談だって…」
「んっもう!俺と付き合え!なんて妖一兄らしい台詞だね!いや~ん素敵!」
「オイ、人の話しを聞きヤガレ…」
「ウンウン。いつ、まも姐に告白してくれるのかやきもきしてたけど、良かった―!」
「だから人の話しを聞けって言ってんだろうが…」
「まも姐!返事はもちろんYESだよね?」
ことごとく蛭魔の言葉を遮り、鈴音は勝手に話しを進めて行く。
話しを振られたまもりに一同の目が集中する。
視線の先のまもりはと言えば、顔を真っ赤にして人の声など聞こえていない様に固まっている。
「まも姐?」
鈴音が声をかけると、まもりはおずおずと「…本当の本気?私で良いの?」と聞いて来た。
部室中が固唾をのんで二人を見守る。
ただの冗談のはずだった。
単にからかうだけだったのに…一体、どこでこんな事に??
表情は変えないまま蛭魔の脳がフル回転する。
焦っているがそんな事はおくびにも出さない。
スーパーコンピューター並みの脳ミソがレイコンマの早業で最もシンプルな答えを弾き出す。
とどのつまり『好き』なんだ。
答えがわかればこっちのモンだ。
即座に蛭魔はいつもの状態に戻る。
「てめえが良んだよ」蛭魔がニヤリと笑う。
「告白キター!」
「チクショー!一気に両想いかよー!」
呪縛が解かれたように黒木と戸叶が騒ぎ出す。
「蛭魔ぁ~良かったねぇ」
栗田は涙ぐみ、小結は「フゴッ!」と鼻息を荒くする。
「ははは…まもり姉ちゃん…」
セナと雪光は笑うしか術がなく、その横では真っ白に燃え尽きたモン太と、モン太程ではないがショックを受けた十文字が佇む。
「ま、なんだ。ここは若い者同士に任せて、俺達はランニングでも行くか」
武蔵がカオスと化した部室を撤収へと導く。
「なに言ってやがる。ランニングは俺も行くに決まってんだろ!」
そう言うや、蛭魔はいつも通り愛用のマシンガンを携えランニングに行く準備を整えた。
「オラ!てめえら!さっさと準備しやがれ!」
これまたいつも通り、蛭魔の怒声が飛ぶ。
「あ、待って!私も自転車で並走するから!」
慌ててみんなを追って部室を飛び出そうとしてまもりは躓き、転けそうになったがすんでで力強い腕に抱きとめられた。
その腕の持ち主が蛭魔だと気付き、まもりは必要以上に意識してしまう自分を感じた。
「気を付けヤガレ、糞彼女」
耳元で囁くと、蛭魔は何事もなかったかのようにランニングの列へと入って行ってしまった。
残されたまもりは再び真っ赤になり、思わず囁かれた耳を押さえながら呟く。
「か…彼女にまで糞を着けるのね…」
「オラ!糞マネ!行くゾ!」
「えっ、あっ!ちょっと待ってよぉ!」
まもりはみんなに向かって走り出す。
新しい一歩は今、ここから!
END
1年記念がこんなしょうもない小説ですが・・・・
次回、頑張ります!!
ちょっと今日は落ち込むことと 嫌なことがありまして・・・・もう寝ます。
また明日~!

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