青春REAL 3
球技大会当日―――
毎年、球技大会で1番人気の球技はサッカーだった。
ギャラリーも多く試合が大変盛り上がるので参加者にも観客にも人気があるのだが今年は違った。
球技大会前に流れた様々な噂とアノ蛭魔が出ると言う事で何か予想外の事件が起きるのではないかと変な期待をした観客が大勢詰めかけ、バスケの試合が行われる体育館はかつてない賑わいを見せていた。
蛭魔のチームのスターティングメンバーはクラスの中で背の高い生徒3人と、背は低いがクラスで一番足の早い生徒1人と蛭魔の5人で構成されている。
クラスの中で運動神経の良い者は大半がサッカーに出場しているので、運動神経抜群とは行かない蛭魔のチームでも蛭魔の的確な指示の元、こまめなパス回しがこうを奏し、辛勝続きながらもなんとか勝ち進む事ができたのだ。
一方、5人のうち、3人がバスケ部レギュラーな桜田のチームは当然ながら余裕で勝ち進み、決勝戦は優勝候補筆頭の桜田チームと妙な期待を背負っいながらなんとか勝ち上がった蛭魔のチームの対決となった。
決勝が始まる前の体育館はどちらのチームが勝つのかにわか解説者となった生徒達の熱気で溢れていた。
「いくら蛭魔さんでも優勝は無理かなぁ…」
「優勝候補のチームはバスケ部のレギュラーが3人もいるんだろ?そんなの卑怯さMAXだぜ!」
「う~ん。でもバスケ部がバスケに出ちゃ駄目って決まりは無いし…」
お互い、共に早々に全敗クラスとなったセナとモン太は蛭魔の試合を見る為に体育館へ来ていた。
「なぁ、セナ。あの噂…マジかなぁ?なんかまもりさんから聞いてねぇのか?」
モン太が周りの耳を気にしながら小声で聞いてきた。
「噂?蛭魔さんが負けたらまもり姉ちゃんがバスケ部のマネージャーになるってやつ?」
「えぇ!?マジかよ!?なんだそりゃ!俺、聞いてねぇぞ!?」
驚きの余り大声になったモン太にセナは耳を押さえる。
「えっ?知らなかったの?モン太はなんて噂聞いたの?」
「俺か?俺が聞いたのは桜田の野郎が勝ったらまもりさんとデートするってやつだよ!まもりさんとデートなんてゆ、ゆ、許せねぇー!ムッキャー!」
興奮の余りモン太の言葉は最後は人間の言語ではなくなっていた。
「あぁ、僕も蛭魔さんが負けたら桜田さんとまもり姉ちゃんが付き合うって噂聞いたけどさすがにそれは無いだろうと思ったんだ。」
「ま、ま、まもりさんと桜田が付き合うだとぉ?!ムッキャー!許せーん!」
デートどころか付き合うと言う噂が有ると知ったモン太は今にも頭の血管がぶち切れそうな勢いで騒ぎ出してしまいセナは慌ててなだめる。
「ただの噂で本当かどうかもわからないし、どっちにしても蛭魔さんが勝ったら問題無いんだから頑張って蛭魔さんの応援しようよ!」
「そ、そうだな!応援、気合い入れMAXー!!」
妙な熱気に包まれたコートの中で 決勝出場の両チームが ウォーミングアップを始めた。
試合開始まで後わずかだ。
続く
すみません。
・・・・ラストを書きあげるのは 後わずかではないと思います。
色々 ルールとか考えてると 試合の流れをどうするか悩みます。
と・・・とりあえず 蛭魔さん 動いてくれー!
じゃないと話が進まないっす★

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